睡眠中の異常現象に伴う不眠の中で、とくに悩まされている人が多いのが、「むずむず脚症候群」です。3対2の割合で男性より女性のほうが多く発症し、若年者より中高年に多い病気です。特に腎機能の悪い人、妊婦、関節リウマチを患っている人、パーキンソン病の患者、鉄欠乏性貧血の人に多く見られます。また、しばしば遺伝することも世界的に知られています。
脚を中心に、虫がはうような、むずむずするような、漠然とした不快感があるのが特徴です。まれに昼間に症状がでることもありますが、ほとんどが夕方から夜間にかけてがひどく、特にじっと座っているときや、横になっていると、むずむずして、じっとしていられなくなります。重症の人の中には、筋肉に手を突っ込んで引っかきまわしたいという人がいるくらい不快感があらわれます。歩き回るとラクになりますが、寝床に入ると再度症状があらわれ、寝つきを悪くします。夜中に症状が出て目が覚め、再入眠できなくなることもあります。
むずむず脚症候群の50〜80%の人が合併する病気が、周期性四肢運動です。これは、寝ている間に足がぴくんぴくんと蹴るような動きをして、その動きが5〜90秒周期で起こるものです。そのため眠りが浅くなり、中途覚醒しやすくなります。
むずむず脚症候群と周期性四肢運動が合併した場合は、寝つきが悪い、眠りが浅い、途中で何度も目が覚める、再入眠しにくいということで、強い不眠になります。
また周期性四肢運動だけが起こる場合もあります。この場合は、中途覚醒の自覚がないことも多いのですが、熟眠できず、昼間の強い眠気に悩まされる人もかなりいます。
むずむず脚症候群 寝付けない、夜中に目が覚めて眠れない
周期性四肢運動 眠りが浅くなり、中途覚醒しやすい
⇒合併して症状があらわれると「強い不眠」に
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